
2022年度松江セミナー
講演者 | 題目 | 日時 | 場所 | |
第1回 | 田所 勇樹 氏 (木更津工業高専) |
離散複素解析における非線形O(3)シグマ模型 | 10月27日(木) 15:00-16:00 |
総合理工学部 大学院棟七階 数学第3セミナー室 |
アブストラクト:
Mercatは閉曲面上の4角形分割に離散複素構造を導入し,離散リーマン面を定義し,周期行列を導出するアルゴリズムを与えた.この離散複素構造は通常の複素構造と類似性があり,セル分割を細かくしていくと,閉曲面の複素構造に近づいていくものである.さらに,BobenkoとGuntherは,Mercatの離散リーマン面をより精密に扱い,新たな離散複素構造を定義した.O(3)シグマ模型とは,球面からそれ自身へのなめらかな写像から定まる汎関数によって記述され,この汎関数はエネルギーともみなせる. 平面4角形グラフ上の離散リーマン面を考える.その頂点上の複素数値関数およびO(3)シグマ模型から定まる,重み付き離散ディリクレエネルギー(以降,離散エネルギー)と重み付き離散面積(以降,離散面積)を定義し,それらの間の不等式の導出について説明する.これはBelavinとPolyakovの不等式の離散版とも言える.対角線が直交する一般の4角形グラフに対して,離散(反)正則関数が,離散エネルギーから導かれるオイラー-ラグランジュ方程式を満たすことについても述べる. また,特別なひし形格子上において,離散面積は離散べき関数の写像度とみなすことができる.さらに,格子間隔を0に近づけた際に,離散エネルギー,離散面積,オイラー-ラグランジュ方程式がそれぞれ連続な対応物に近づくことについても紹介したい. 本講演は関口昌由,鎌田勝(国立木更津工業高等専門学校)との共同研究に基づくものである. |
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第2回 | Jack Koolen 氏 (University of Science and Technology of China) |
On sesqui-regular graphs with a fixed smallest eigenvalue and large valency | 1月27日(金) 16:00- |
総合理工学部 三号館六階 数理第2総合演習室 |
アブストラクト: PDF file |
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